2級建築士を独学で受けてみた記録その1:全体的なスケジュールとかかったお金

というわけで令和元年度2級建築士のすべての試験が終わり、今年の私の勉強シーズンも終わったので、やったことをまとめておきます。独学での受験を考えている方の参考になれば幸いです。ざっくり言うと、精神的な拘束期間は7ヶ月間で、かかった費用は64,925円でした。

目次

1.2月2週目〜4月2週目:受験決意と申込みと準備
2.4月3週目〜7月1週目:一次試験の勉強
3.7月2週目〜8月2週目:中だるみ
4.8月3週目〜9月2週目:二次試験の勉強
5.まとめ


1.2月2週目〜4月2週目:受験決意と申し込みと準備

  • 2019年正月:今年は2級建築士を受けようと決める。

〜この間、消防設備士甲種2類を受けていたので、建築士のことは何もしていない〜

  • 2月10日(日):消防設備士が終わったので、2級建築士を始めようと思い立つ。1次試験用の参考書2916円と法令集3024円を購入。
日建学院教材研究会|建築資料研究社|2018/12/28
建築資料研究社[編]、日建学院[編]|建築資料研究社|2018/11/17
  • 2月11日(月):法規のスケジュールを立てて付箋貼り開始。付箋貼りは過去150問分を1日5門ずつで、3月中に終わらせる計画とした。
  • 2月17日(日):付箋を追加購入、216円。
  • 2月28日(木):3週間で法規が18問しか進んでいない。
  • 3月3日(日):進まないのは問題集があまりにも重たいせいだと思い、分冊化する。
科目ごとにばらしてやりました
  • 3月11日(月):公益財団法人建築技術教育普及センター(以下センター)のwebサイトで今年の受験要領が発表されてたのでチェック。

〜この頃から仕事が混んできて、ひと月ほど残業生活をしていたため勉強どころではない〜

  • 3月25日(月):受験申込書の郵送配布をセンターのwebで申し込み。
  • 3月29日(金):残業続きで生活もままならないのに法規の付箋貼りなんてできるはずもなく、22/150問までしか進んでいないので、スケジュールを再度立て直した。一次試験まで残り14週。果たしてどうにかなるのだろうかこれ。早くも漂う絶望感。
  • 3月30日(土):計画の勉強を始める。分冊化したのでやりやすい。
  • 4月2日(火):受験申込書を受け取った。着払いでしか受け取れないのほんと面倒くさいなんとかしてほしい。送料215円、着払い手数料21円、特定記録郵便160円、合計396円。
  • 4月4日(木):受験申込書を記入。
  • 4月5日(金):受験資格証明書類(建築設備士試験合格証書)のコピーをとる。
  • 4月6日(土):構造の勉強を始める。力学の難易度が建築設備士よりも高くて、さっそく訳がわからない。
  • 4月11日(木):どうにも勉強をやる気が出ないので、過去問600問分の勉強進捗管理リストをエクセルで作った。建築設備士の時にも作ったのだけれど、やっぱり私にはこれがないとダメ。進捗が目視できないと管理できない。
こういうやつです
  • 4月12日(金):受験手数料17,700円を払い込み、払込手数料200円。金を払ったからにはもうやるしかないと腹をくくる。

2.4月3週目〜7月1週目:一次試験の勉強

  • 4月15日(月):この週から出勤前の自宅で15分、早めに会社に出勤してから始業までの30分、昼休みの15分を勉強にあてる生活をスタート。何が何でも最低1日1時間は勉強するシフト。そして過去問が600問もあるとどこまでやったのか分からなくなるので、計画・法規・構造・施工の4科目別に進捗を管理しはじめた。具体的には日記にスイムレーンを追加した。
日記帳は寄藤文平さんのyPad PROです。我が人生の相棒。

と 思っていたらなんとyPad PROがどこの通販でも在庫切れ(2019年9月18日現在)!まさか製造中止なんでしょうか。困る!私の生活が成り立たない!どうしよう!10冊くらい買っておけばよかった!がーん!中身全く同じでいいのでどうか再販してください!とりあえずyPadというのはこういうやつです↓。これ以上ライフログに最適な手帳はないと思う。

寄藤文平|朝日新聞出版|2019/9/20
  • 4月20日(土):受付場所に行って受験申し込みの受付をしてもらう。受験資格が建築設備士だと伝えたら受付の人に驚かれた。どれだけマイナーなんだ建築設備士。ビルの入り口前にはもちろん資格学校の人たちがたむろしていて、総合資格の人に捕まった。アンケートに答えた結果、エスキス練習帳をもらった。これは二次試験の時に大変役に立ちました、ありがとう総合資格の人。
エスキスの基本概念はこれでインストールしました

〜ちなみにゴールデンウィークは令和天皇即位のおかげで10連休だったけれど、遊び呆けていたため一切勉強していない〜

  • 5月7日(火):勉強生活再開。
  • 5月16日(木):初めて去年の過去問をやってみる。勉強したところはそこそこできていたので、身にはついている様子。計画のうち、建築環境工学と建築設備は勉強しなくてもいけそうなので、スケジュールから外した。持っててよかった建築設備士。

〜5月後半に放送大学の通信指導の提出があったため、一旦2級建築士を放置する〜

  • 5月29日(水):放送大学の課題を投函し、2級建築士の勉強に戻る。
  • 6月5日(水):計画と施工が1周目終わった。法規と構造が問題だ。部屋を勉強モードに模様替えした。具体的には机を壁に寄せて、視界に壁以外入らないようにした。
  • 6月10日(月):この日から1週間出張。仕事以外はずっとビジホの部屋で構造の勉強をしていた。強制缶詰環境ありがたい。
  • 6月14日(金):構造力学があまりにもわからないので参考書を買った、2052円。
武藏靖毅|学芸出版社|第五版|2018/8/31
  • 6月17日(月):受験票が届いていた。はがき。構造力学の参考書を使って勉強する。
  • 6月19日(水):法令集の法と令と規則の項目にマーカーをしたらなんとなく親近感が湧いてきた。
  • 6月22日(土):1週間本気で構造力学を勉強した結果、あまりにもわからないのでこれはもう捨てる事にした。参考書はとても分かりやすいので冷静にやれば理解できそうなんだけど、ほかの暗記も山のようにあるこの時期に算数嫌いの私が詰め込める内容ではなかった!構造は25問でそのうち力学が6問だから、それ以外の19問に注力した方がよい。とにかく6割取れればいいのだ。もーほんと計算嫌い。
  • 6月24日(月):計画の2周目を始める。
  • 6月25日(火):法規が残り15問になった。構造がやばい。あと2週間で試験。
  • 7月2日(火):構造の2周目を始める。1日で54問解く。
  • 7月3日(水):1日で57問解く。
  • 7月4日(木):施工の2周目を始める。1日で80問解く。
  • 7月5日(金):1日で70問解く。施工の2周目が終わり。
  • 7月6日(土):1日で113問解く。まさに詰め込み学習。首を傾けると耳から落ちそう。
試験前日の混沌とした部屋の様子
そして暗記空間と化したトイレ
  • 7月7日(日):1時試験当日。法令集と参考書を持ち込んだので、荷物が重い。あと、試験会場が建築設備士と違って陽のオーラに満ちていて圧倒される。なんかもうキラキラしたぴかぴかの若者しかいない。建築士を受けて、あらためてこう、なんというか、設備がはらんでいる宿命的な陰気さのようなものを思い知った。終了後の解答速報によると70点取れてたので、多分合格しているだろう。日建学院のYouTubeライブ配信を見て、力尽きて、泥のように眠る。

3.7月2週目〜8月2週目:中だるみ

  • 7月8日(月):1次試験が終わって脱力し、燃え尽き症候群におちいる。一切のやる気が起きない。有給とればよかった。解答速報を利用したため、日建学院と総合資格から二次試験対策講座の勧誘電話が来る。日建学院の営業トークが流れるようで断りきれず、7月11日に行くことになってしまった。無念。
  • 7月11日(水):日建学院に行く。練習問題を1つもらい、講座の費用の高額さに慄く。通学コースで42万円、webコースで13万円。そんなに出すなら旅行かエステに行くわと思って二次試験の独学受験を決める。押し入れから高校時代の製図道具を引っ張り出す。
  • 7月12日(金):センターのWebサイトから二次試験の過去問を入手してA2で印刷。部屋の壁に貼る。去年の解答例がRC造で、2級建築士って木造限定じゃないのかと知る。RCの年に受ければよかったと気づくが後の祭り。
  • 7月15日(月):とりあえず紙がないと話にならないのでアマゾンで注文。エスキス用紙1200円とA2製図用紙2000円。
  • 7月16日(火):二次試験の参考書(1冊目)を購入、2808円。課題数が一番多かった市ヶ谷出版社のやつにした。
建築士設計製図研究会|市ケ谷出版社|2019/7/6
  • 7月17日(水):アマゾンで買った紙が届く。手持ちの製図板とT定規にセットしてみたら、私が製図板だと思っていたものは画板だったようで、T定規のTの部分が浮いてしまって使い物にならなかった。平行定規付きの製図板を買わないとダメなようだ。めんどくさい。
伝統的製図道具
板厚が足りずに浮いているのがお判りでしょうか

〜この頃、放送大学の試験だの転職活動だの会社の後輩が辞めるだのいろいろあってものすごいストレスを抱えており、製図どころではない〜

  • 7月25日(木):ストレスの原因が2つ解消する。
  • 7月29日(月):4月に総合資格の人からもらっていたエスキス練習帳を始める。エスキス何それおいしいの?というレベルからのスタート。
  • 8月1日(木):いい加減8月なので製図板がないとまずいと思い、重い腰を上げて検索しまくり、レモン画翠でA2平行定規(レモン平行定規 MP-400LG II)を買う。
  • 8月2日(金):A2平行定規が届く、22,356円。まさかの翌日、レモン画翠さん仕事が早い。
でかいけど軽い
やっぱり21世紀に板とか使ってる場合じゃないよね
  • 8月3日(土):平行定規に紙を貼って1枚目のトレースを始めるも、敷地だけ描いて満足してしまう。製図道具が足りないので、0.7ミリシャープペン、0.7ミリ2Bの替芯、ドラフティングテープを買う。計875円。

〜この間、地元の祭りだの夏休みだの実家への帰省だので浮ついており、製図どころではない〜

  • 8月9日(金):手持ちのものでは戦えないと判断して、テンプレートと0.3ミリのシャープ替芯を買う、1863円。
  • 8月10日(土):頭痛で薬を飲む。
  • 8月11日(日):38度の熱が出て寝込む。
  • 8月12日(月):熱が下がる。どうやら謎の病に罹患したようで、手の平と足裏に発疹ができ始める。エスキス練習帳を大体やり終わる。3日に敷地だけ描いて放置していた1枚目の製図の続きをし始めるも、1階平面図の壁を描いたところで飽きて挫折。
  • 8月13日(火)〜15日(木):手足の発疹が腫れて水ぶくれとなり触れるだけで激痛。ペンも箸も持てなくて日常生活もままならず、図面を描くどころではない。
  • 8月16日(金):水ぶくれが固まってきて日常生活を送れるようになってきた。と同時に、夏休みが終わった。製図進んでいない。やばい。

4.8月3週目〜9月2週目:二次試験の勉強

  • 8月19日(月):仕事始め。この日から出勤前の自宅で15分、早めに会社に出勤してから始業までの30分、昼休みの15分を勉強にあてる生活を再開。何が何でも最低1日1時間は勉強するシフトで、ノルマを1日1エスキスとする。エスキスの難しさがわかってきて、これは数をこなしてパターンを身に付けるしかないんだろうなと気づく。あと4週間。
  • 8月20日(火):エスキス、1/200でざっくり作ってから1/100で柱と開口を決めるやり方がわかってきた。
  • 8月22日(木):エスキスを4つやってみた結果、これは敷地と道路と家と車のパターンを作って暗記するのがやりやすいのではないかと思いつく。ゾーニングの目覚め。
  • 8月23日(金):なんかもう不安しかないので、すがる思いで二次試験の参考書(2冊目)を購入3240円。総合資格のやつ。そしたらエスキスと製図のノウハウが詰まっていて神かと思った。市ヶ谷に比べて、手取り足取り感がすごい。独学なんだから参考書代をケチっている場合ではないのだ。
総合資格学院|総合資格 |2019/7/3
  • 8月26日(月):8月12日以来ずっと放置していた平面図の続きを再開。1階と2階を描いたところでギブ。これはまずい。あと、我が家の机の高さが絶妙に低すぎて、製図してると腰が痛いのも辛い。製図がスポーツとか体力勝負とか言われてるのはこれのせいか。
  • 8月27日(火):センターのWebサイト上で一次試験の合格発表。私の受験番号、あった。知っていたので感動は無い。
  • 8月28日(水):一次試験の合格通知来ていた、はがき。知っていたので喜びは無い。それよりも製図がやばい。
  • 8月31日(土):総合資格の参考書だと伏図の書き方が載っていなかったので、3冊目の参考書を購入、2592円。日建学院のやつ。総合資格とはまた違った編集方針で面白い。
  • 9月2日(月):1日1エスキスは継続中。26日以来放置していた平面図の外構を描く。
  • 9月3日(火):あと2週間しかないんだけど製図これ私大丈夫?と不安になる。たぶん間違いなく大丈夫ではない。
  • 9月4日(水):参考書で伏図の書き方を熟読。
  • 9月5日(木):部分詳細図を初めて書いてみる。基礎周り1回目。これを15分以内に書くのか、まじかよ。それと、製図試験の会場における製図板とお道具の配置について検索した結果、学校の机1つしか使えないと知って愕然とする。まじかよ。
  • 9月6日(金):昨日の検索結果に基づき、百均で二次試験のための手袋、お道具を入れるケース、滑り止めシート、養生テープを買う、540円。参考書で詳細図の書き方を熟読し、意味は理解した。描けるかどうかはまた別だ!
  • 9月7日(土):試験1週間前にもかかわらず某ライブに行ってしまう。なんでこの日なんだ。でもすごくよかった。
  • 9月8日(日):終日昨日のライブの事ばかり考えてしまって図面どころではない。せめて作文だけでもと思い、手元にある参考問題から計画の要点等を抜き出してExcelでまとめて印刷してトイレに貼る。
  • 9月9日(月):胴差廻りの詳細図を初めて描いてみる。これは15分以内でもかけそう。
  • 9月10日(火):詳細図を書くのに30°と60°が描ける小さい定規がどうしても欲しくて、百均で小学生用の三角定規セットを買う、108円。軒先廻りの詳細図を描く。
  • 9月11日(水) :なんと、試験4日前でこれしか製図してないのに、試験受ける気でいるんだぜ、驚きだろう?
詳細図3点を一回ずつ描いただけ
  • 9月12日(木):仕事が忙しくなかったので有給を取ってしまった。一人合宿である。1枚目の製図をようやく描き上げた。つまり、床伏図と立面図と断面図を3日前にして初めて描いたというわけ。左手も真っ黒になるので手袋が必要と思い、2つ目を購入。108円。
描いたというかトレースしただけ
  • 9月13日(金):有給を取って一人合宿の2日目。製図2枚目を描いた。1枚描くのに6時間かかった。これにエスキスを加えて5時間で書けと言うのか(絶望)。
  • 9月14日(土):一人合宿3日目にして最終日。私の図面がぱっとしないのは細線がHBだからではないかという仮説を立て、0.3ミリシャープ替え芯のBと2Bを買った。ついでに予備の0.3ミリシャープペン、ペン型モノ消しゴムも買った。731円。試験前日にペン芯を変えると言うこの暴挙。そして製図3枚目を書いたら3.5時間だった。昨日よりは2.5時間短縮できたよね!(絶望)。もう自分の伸び代を信じるしかないと腹をくくる。
  • 9月15日(日):二次試験当日。5時間一本勝負。試験で1番大切なものは養生テープ。結果は明らかにエスキス力と構造の理解が足りなかった。1階に無駄な大空間を作ってしまって、伏せ図で死んだ。でもまあ一応未完成だけは避けたし、三日漬けのわりにはよく頑張ったよね!という感じ。また来年!

5.まとめ

具体的に動き出してから試験終了まで

  • 2019年2月10日(日)〜2019年9月15日(日)
  • 217日、31週、7ヶ月5日
  • トータルでかかった費用64,925円。

内訳は

  • 受験料18,296円
  • 参考書6冊、16,632円
  • 製図道具など29,997円(平行定規22,356円+その他細々7641円)

でした。受験料を別とすると、

  • 一次試験対策で8208円
  • 二次試験対策で38,421円

という結果。

独学でも割とかかるんだなあという印象ですが、二次試験はお道具を持っていないと話にならないから仕方ない。でもまあ建築設備士の時だって二次試験対策講座が25,000円だったし、こんなものだろうとも思います。

さーて次は来年の自分に向けて、二次試験の独学方法とやっておけばよかったことをまとめておこうと思います!それにしてももう勉強しなくていいって最高だな!なんだこの生活。これが自由か。

投稿者:

たかは志

サブコンのCADの人で、建築設備士です。好きなダクトは給気ダクト。 R2一級建築士を独学で初受験し、学科74点不合格でした。2020秋から総合資格に通学した結果、R3一級建築士は学科97点取れたっぽいです。そしてこの9月に二級建築士の設計製図、10月に一級建築士の設計製図を受けます。 ストレングスファインダーのトップ5は学習欲、収集心、責任感、内省、親密性です。よろしくお願いします。