【二級管工事】2024年前期の一次試験を受けたので勉強方法とかをまとめておきます

先日の日曜日に、二級管工事のR6年前期日程の一次試験を受けてきました。合格発表は来月なんですけど、試験翌日に公開された正答肢を元に自己採点してみたら規定の6割どころか9.5割取れていたみたいなのでたぶん受かったと思います。せっかくなので顛末を記録しておきます。

もくじ
1.受験時の知識レベル
2.試験の内容
3.スケジュールと費用
4.教材と勉強方法

1.受験時の知識レベル

受験時(2024年6月)には以下の資格を所持していました。

  • 消防設備士甲種1類[2017年合格、以下括弧内同じ] 
  • 空調衛生工学会設備士(空調・衛生)[2017]
  • 建築設備士[2018]
  • 消防設備士甲種2類[2019]
  • 二級建築士[2021]
  • 一級建築士[2021]
  • 消防設備士甲種3類[2023]

今回の二級管工事(一次)の出題範囲はこれまでの資格で勉強した内容とかぶっているため、初見の問題はほとんどありませんでした。つまり、私にとってはものすごく簡単でした。赤子の手を捻るとはこういうことを言うんだろうな というのが正直な感想です。

2.試験の内容

二級管工事(二管)というのは正式には、「2級管工事施工管理技術検定」という試験です。「施工管理の技術の検定」ですから、要するに建設現場の現場監督のための資格です。試験には第一次検定と第二次検定があって、二次に受かると「2級管工事施工管理技士」になれます。そうすると、建設会社が一般建設業の許可を受ける際に必要な「営業所ごとに配置する専任の技術者」や「建設工事における主任技術者」になれます。

試験は年に2回行われます。6月が前期、11月が後期という名前です。受験のチャンスは一次が年2回(前期と後期)、二次が年1回(後期のみ)です。第一次検定はいわゆる学科で、4択のマークシート方式です。出題数は全部で52問。このうち必須15問+選択25/37問=40/52問に解答します。この、「選択問題」の存在がこの試験の特徴ですね。分からない選択問題は解答しなくても済むという温情システムにより、高得点が取りやすい試験だと思います。

一次の合格基準は60%以上。つまり、40問中24問とれれば受かります。過去10年間(H26-R5)の合格率は60%前後です。各回1.1〜1.3万人くらい受けて、6000〜9000人くらい受かっています。年によってこれだけバラつきがあることからも合格人数の上限調整はされていないようなので、完全な絶対試験で自分との戦いですね。他の受験生を目の敵にする必要はなさそうです。

そもそも根本には建設業界の人手不足解消とかそういう国とか国交省とかの意図を感じますし、基本的には「受験生を受からせたい」という善意でもって運営されている善良な試験だと思います。試験元からは「いかにして落とすか」とかそういう悪意は感じませんので、勉強の方針としては普通に過去問をやるだけですね。ひねり対策とかの受験テクニックは必要なさそうです。

3.スケジュールと費用

2024年2月まで

  • 2023/11/9 国交省より 『「施工技術検定規則及び建設業法施行規則の一部を改正する省令」等について』の御触れが出る。これにより一級管工事の第二次検定の受験資格から「指導監督的実務経験1年を含む」の文言がなくなってしまい、これまで私が使ってきた「いやー私も管工事受けたいんですけど私の業務経験だと受験資格もらえないんですよねーざんねーん」という言い訳が通用しなくなってしまったことを悟る。余計なことしやがって国交省め。
  • 2024/2/下旬 とうとう会社の「二級管工事受験者リスト」に名前が載ってしまう。そもそも私はCADと図面が好きだというだけの動機でこの仕事をしているので施工管理はまったくやりたくないしやれといわれたらたぶん転職するし、まあ会社もいまさら薹が立った中年の女に現場に行けとは言ってこないだろうとは思うんですけど、それでも管工事なんて持っていたら現場が近くなりそうだからこれまで積極的に取らない意志を貫いて生きてきたのに国交省め と憤りつつ諦めて受験を決意する。

2024年3月、出願〜教材の準備

  • 3/3(日)  受けると決めたからには全力でやるぜと思って、試験元(一般財団法人全国建設研修センター)のウェブサイトで去年の過去問を見る。なんと問題用紙の全ての漢字にふりがなが振ってあって字面がうるさいことこの上ない。
字面がうるさい試験問題用紙
  • 明らかに日本人向けに作られていない問題用紙に閉口しつつ出題のされ方をみてみたら、必須問題と選択問題というのがあるらしくて、52問中24問当たればクリアらしい。てことは半分以上分かんなくても通っちゃうの?ザルみたいな試験だな。ついでに、国交省によると以下のように今回から試験問題の改正があるらしい。ほー。

3.令和6年度以降の試験問題の見直し
 令和6年度以降の技術検定の試験問題に関し、以下2点の見直しを行います。なお、受検の公平性の観点から、試験問題に関する問い合わせはお受けできません。
 
・第一次検定 : 第二次検定の所要実務経験年数を学歴に拘わらず一定とすることから、第一次検定について、各専門分野の基礎を確認できるよう、必要に応じ、試験問題の充実を図る。
・第二次検定 : 受検者の経験に基づく解答を求める設問に関し、自身の経験に基づかない解答を防ぐ観点から、設問の見直しを行う。

報道発表資料:令和6年度技術検定のスケジュール等を公表しました~受検資格等の見直しを行います~ - 国土交通省 (mlit.go.jp)
  • 3/6(水) 過去問PDFをダウンロードする。
  • 3/7(木)  出願用に写真を撮る。残業後にいつものDNPのキレイのエクセレントモード。 1100円。
  • 3/8(金)  過去問をめくってみたらここ数年で試験制度がいろいろ変わってるみたいで若干混乱してきたので出題傾向を知るためにエクセルでリストを作る。結果、2020(R2)年後期と2021(R3)年前期の間で出題の順番が変わったようだが、出題範囲は変わりないようだ ということがわかった。
自作の過去問リスト(後から思えばここまでやる必要はなかった)(これを作るのも趣味だから仕方ない)
  • 3/9(土) 試験元のインターネット受検申込システムのWebサイトから一次試験に申し込みをする。5250円(非課税)。一次のみだとネットだけで完結できるので楽でよい。なお、申し込みの時に必要な情報で、他の試験ではあまり見ないものがこちら。
    • 住民票コード。平成14年に付番のお知らせハガキが来ていたあれか。マイナンバーに置換されたものと思っていたがまだ生きていたとは。私は無駄に物持ちがいいので平成14年以来しまいっぱなしだったお知らせハガキを引っ張り出してきて事なきを得たが、大体の日本人はこんなの覚えてないんじゃないの。
    • 勤務先の建設業の許可→特定建設業許可か一般建設業許可か許可なしかと聞かれる。請負金額500万円以上は一般、下請に4000万円以上(一式は6000万円)は特定、とかのあれ。
    • 許可の種別→大臣許可か知事許可かと、業種を聞かれる。営業範囲が複数の都道府県に渡るときは大臣、一つの都道府県のときは知事。業種は土木工事とか建築工事とか管工事とかのあれ。
  • 3/10(日) 出願した勢いで張り切って参考書を買いに書店へ行ったら、去年の2023年度版しか置いてなかった。試験元では出願始まってるのに、出版社の初動が遅すぎない?とりあえず前年分をめくってみたら地域開発研究所のが良さそうではあったが、どうせ買うなら今年のがいいので出鼻を挫かれた感は否めない。すごすごと帰宅して2024年度対応の参考書の発売日を調べてみたら、各社とも3月下旬に発売されるらしい。管工事検定業界、初動遅すぎない?
  • 3/28(木) 地域開発研究所の2024年版の発売日なので会社の最寄りの書店に行ったが置いてなかった。Amazonで買うべきだったかも。
  • 3/30(土) 大きい書店に行ったらあったので購入。4400円。重い。
もちろん分冊化したけど重いものは重い。全体で859g、一次の部分だけだと634gだった。重いわ。
  • 3/31(日) 紙の問題集でNo.6(建築学)をやってみる。3年前に一級建築士試験を潜り抜けた身にはあまりにも簡単すぎて気が抜ける。

2024年4月、ぼちぼちと勉強

  • 4/1(月) この日から平日の昼休みに紙の問題集を30分やる。
  • 4/2(火) 月火と紙の問題集を持ち歩いてみたところ重くて不便なので嫌だなと思ってアプリを検索したら、二級管工事一次検定用の問題集アプリが3種類あった。全部入れて試した結果、「2級管工事施工管理技士(1次試験)【過去問ドリル】」というアプリがいい感じだったのでこれを使ってみることにする(アプリについては後述)。
  • 4/3(水) アプリの調子がよいので課金して全問題を入手する。買い切りで1200円。
  • 4/6(土) アプリで解いたら一般基礎の原論のところがあやしいので、カフェにこもって紙の参考書で解き直しつつ無印メモパッドに暗記メモを書く。もちろん帰宅後にトイレに貼る。結局この週は合計3時間35分勉強した。
  • 4/8(月)〜 昼休みにアプリの「単元別」を合計1時間勉強。
  • 4/15(月)〜 昼休みにアプリの「単元別」を合計35分勉強。
  • 4/22(月)〜 昼休みにアプリの「単元別」を合計40分勉強。
  • 4/29(月)〜 ゴールデンウィークなので張り切ってアプリの「単元別」を合計2時間16分勉強。あまりにも勉強に身が入っていない自覚があるし舐めていると落ちると知っている(昨年の消防甲3と3冷凍で実感済み)ので、連休明け以降の勉強スケジュールを立てる。

2024年5月、それなりに勉強

  • 5/6(月)〜 昼休みと帰宅後、週末に合計4時間勉強。この週までにアプリの「単元別」を一周終えて、「試験別」を始める。
  • 5/13(月)〜 昼休みに合計2時間21分勉強。アプリの「試験別」一周目終わり。
  • 5/15(水)  受験票届く。圧着ハガキ。試験会場が地元のターミナル駅からほど近い大学で安心。管工事の試験元は良心的。
  • 5/20(月)〜 昼休みに合計2時間26分勉強。アプリの「試験別」二周目開始。
  • 5/27(月)〜 昼休みに合計1時間49分勉強。アプリの「試験別」二周目終わり。ちなみにここまで使用教材はアプリのみ。
  • 5/31(金) 直前なので張り切って有休。この日はアプリではなく、過去問PDFをクアデルノに入れて手書きで解答する練習をした。H30〜R5の過去11回分ぜんぶやるぜと意気込んで始めたもののやる気が出ず、2018前期後期の2回分を1時間45分だけ勉強するに留まった。有休を無駄遣いした感は否めない。
クアデルノで過去問を解いている様子
  • 6/1(土) 試験前日だが天気も悪いしやる気も出ないので普通に転がってゲームなどをして過ごす。

試験当日〜

  • 6/2(日) 試験当日。
    • 9:15 普通に無勉強のまま家を出る。
    • 10:00 会場到着。地元の大学の60人くらいの普通教室だった。壁掛け時計も普通にかけてあって管工事の試験元は良心的だと好感を覚える。周囲を見渡すと年齢層は若い人から白髪頭まで幅広い。女性も全部で10人くらいいて、消防設備士とか学会設備士だと一教室に多くて2人とかだったのに比べるとさすが二級管工事は裾野が広いんだなと感心する。なんといっても受験資格が「17歳以上」だけだもんな。
    • 10:15 試験監督官が2名入室し、受験に関する説明が開始。
    • 10:30 試験開始。今回から試験内容が変わるという件はどんなもんかなーと思って最初に全ページをめくってみたら、構造力学の初歩の初歩(単純梁に集中荷重が作用した時の反力を求めるやつ)が出ていてにっこりしてしまう。なにこれかわいい。他におかしな新問はなさそうなので普通に解答していく。ちなみにこの時点ではマークカードには記入せず、問題用紙に書き込みしていくだけ。
    • 11:25 全52問を解き終わる。たしかにこれまでよりは難化してるっぽいけど、私にとっては他の試験で見覚えがあるやつばかりなので難しくはなかった。一問目に戻って見直しつつマークカードに転記していく。
    • 11:30 途中退室可能時間となる。この試験では最後までいないと試験問題が持ち帰れないわけだけど、わりと皆んな退室しているっぽい。みんな問題用紙持ち帰らなくていいの?自己採点し辛くない?と思いつつ私は私の見直し&転記を続ける。
    • 11:50 見直し終わり。必須問題が一つだけわからないので勘で解答する。続いて、マークミスがないか指差し確認をする。
    • 12:00 マークミスの再確認終わり。やることがなくなる。気づいたら半分くらいの人が退室してるみたいだったけれど、私は試験問題がほしいので最後まで居座るつもりなので、頬杖をついて熟睡する。
    • 12:40 試験終了。意外とよく眠れた。
  • 6/3(月) 13:00に試験元のウェブサイトに試験問題と正答肢が公開される。自己採点してみたら38点取れてた。2問間違えたのが悔やまれる。
  • 7/2(火) R6年度前期一次検定の合格発表日(予定)。

4.教材と勉強方法

私が今回使った教材は

  1. 過去問(書籍)
  2. アプリ
  3. 過去問(PDF)

の3つです。1と2がインプット用、3がアウトプット用です。

1.過去問集(2級管工事施工管理第一次・第二次検定問題解説集 2024年版)


スタンダードな過去問題集です。一次検定は2018(H30)〜2023(R5)までの11回分が載ってます。二管の問題集は各社から出ており、有名どころはこの辺みたいです。

  • CIC出版、3080円、一次:R1-5の5年分
  • 市ヶ谷出版、3300円、詳細不明
  • 地域開発研究所、4400円、一次:H30-R5の6年分、二次:10年分
  • コンデックス情報研究所、1980円、一次と二次:R3-R5の3年分

これらを書店で見比べてみてこれに決めた理由は、掲載年数が多いのと、紙面が白黒だからマーカーで作り込みやすいかと思ったからです。が、実際は重くて持ち運ぶのに難を感じたため、ほとんど使いませんでした(あとマーカーで作りこむほどの難易度ではなかった)。たぶん二次検定の時にはお世話になると思いますよろしくお願いします。

2.アプリ(2級管工事施工管理技士(1次試験)【過去問ドリル】)

2級管工事施工管理技士(1次試験)【過去問ドリル】

2級管工事施工管理技士(1次試験)【過去問ドリル】
開発元:Natsumi Nakamura
無料
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iPhoneのApp Storeには二管の類似アプリが3つあったので、無料版を入れて比較した結果これに決めました。決め手は、2015年〜2023年までの過去問が載ってて内容は充分だし、インターフェースもノイズが少なくサラッとしてて見やすかったからです。あと、解説の言い回しが分かりやすいのも好感が持てるところですね。

例えば、地域開発研究所の解説文だと漢字と専門用語が多くていかにも「年配で権威のある四角四面な男性によるありがたいお言葉」みたいな印象を受けるんですが、それに比べるとこのアプリは「隣の席にいる歳が近い先輩からのアドバイス」みたいな感じです。粘性をマヨネーズに喩えるとか分かりやすいし脱帽でした。1200円でこの内容なら安いと思う。

というわけで、設備系の資格を初めて受ける人は別として、学会設備士あたりを受けたことがある人なら一次はこのアプリがあれば紙の本は買わなくても戦えると思います。

アプリの画面。試験日までのカウントダウンとかその日に解いた問題数とかがわかるのもいい感じです。

使い方としては、まず「単元別」を一周やって用語をインストールしてから「試験別」を二周やって穴を埋める という具合に全部で3周やりました。スマホがあればどこでもできるのでとにかく便利です。開発者の方ありがとうございました。

3.過去問PDF

過去1年分の過去問は試験元のウェブサイトで公開されています。

それより前の過去問も某サイトにありましたが、著作権の許諾を得ている記載がなかったので紹介は差し控えます。

過去問の解答は九州建設専門学院のサイトに2015(H27)〜2024(R6)まで載ってました。

このへんの過去問PDFをクアデルノに入れて、直前期のアウトプット勉強の時に使いました(ほぼほぼアウトプット勉強はしていませんけれども)。

まとめ

結果、今回の二級管工事一次にかかったのは

願書入手から合格発表(自己採点)までの精神的拘束期間:
2024年3月10日(日)〜2024年6月3日(月)
86日、12週2日、2ヶ月27日

トータルの勉強時間:20時間28分

トータルでかかった費用:11,950円(うち7,450円は会社に持ってもらえるので自己負担4,500円)

でした。

主な勉強時間は会社の昼休みの30分間で、休日に時間を作ったのは4/6と5/31の二日だけで済んだこともあり、勉強によるストレスはほぼありませんでした。


終わってみれば、今回の勉強では書籍はほとんど使っていません。紙の本は重くて使い勝手が悪いし、二管は問題が簡単なので私には解説が必要なかったからです。

2022年に三陸特を勉強したあたりから薄々感じていましたが、もはやメジャーな試験であれば勉強に紙が介在する余地はないんですね。私の今回の勉強もスマホとクアデルノだけで完結したし、なんかもう令和は未来だなというか、昭和生まれには隔世の感があります。こうなってくると2017年(私が資格試験を受け始めた年)から2024年までの勉強方法の変遷とかも振り返ってみたい気がするし、電子ツールによる勉強方法をもっと効率よくできる気がするのでその辺りも模索したい。


以上、2024(R6)年6月に二級管工事の一次検定を受けた記録でした。正式な結果発表は来月なんですけど、とりあえず今はここまで。次は9月の一級管工事一次検定で、こっちはわりと勉強し甲斐がありそうなので粛々と勉強を楽しみます。では。

投稿者:

たかは志

建築設備士の一級建築士で、サブコンのCADの人です。好きなダクトは給気ダクト。 /一級建築士の戦績はR2学科独学74点不合格→2020秋から総合資格に通学→R3学科97点でそのまま製図ストレート合格しました。 /ストレングスファインダーのトップ5は学習欲、収集心、責任感、内省、親密性です。 /当ブログ内のAmazonと楽天へのリンクはアフィリエイト広告です。ここから購入していただくと私に数円~数十円の広告報酬が発生しますが、この収益はサーバー代の一部に充当させていただいております。私はそれよりもはるかに高額なサーバー代を払っているのでブログ運営は赤字です。ご安心ください。