今日見かけた道路工事の看板に工期が「令和7年2月12日〜」と書いてあって、令和7年っていつだよと思ったら今年でした。会社では西暦を使うので和暦はピンと来ません。私にとって令和といえば建築士試験で、一級を受けて受かった狂乱のR3集合住宅が基準年です。それからR4事務所ビル→R5図書館→R6大学なのだから、確かに今年は令和7年で間違いない。改元したのがもう7年も前で、建築士試験から解放されたのですら3年前で、月日の経つ早さには閉口するしかありません。そりゃあ私も中年になるわけで、我が身に緑内障とか老眼とかのオプションが追加されていくのも納得です。先日は口腔内に知覚過敏も見つかりました。人間というのはこのように老いていくのだな、と日々感心しています。先人たちももう少し丁寧にその辺を教えてくれればいいのになあと思いますが、よく考えたら万葉集にも白髪を嘆く歌があるんだから、こんなのは平安時代まで遡るまでもなく誰もが通る道なのです。明らかに私の勉強不足です。学びたいことが山積みで、生きていくのは楽しいですね。
さて、そんなわけで令和7(2025)年2月1日(土)にBIM利用技術者試験の2級を受けて受かったので、顛末をメモしておきます。知名度もなければ情報もない謎の試験でしたが、受けてみたらすごく普通のハードル低めな試験でした。
ついでにいうと、前にブログを書いたR6(2024)年7月以降には一級管工事の一次を受けて受かって、二級管工事の二次を受けて結果待ち中だったりしています。どっちも試験としては普通でした。米がなくなったり高かったりカメムシが大量発生したりしていた昨秋のことです。
それではBIM2級の話をします。
目次
1.試験の概要
2.サンプル問題と本試験の比較
3.スケジュールと費用
4.教材と勉強方法
5.CBT試験について
まとめ
1.試験の概要
- 資格種類 民間資格(主催:一般社団法人コンピュータ教育振興協会)
- 試験方式 CBTシステムによる60問多肢選択方式(60分間)
- 勉強開始 2024年11月
- 試験の日 2025年2月(CBT方式のため希望日に受験可能)
- 合格発表 2025年2月(CBT方式のため即日)
- 難易度 ★☆☆
- 満足度 ★☆☆
- 受験動機 この先も建設業界で図面とかをやっていくからにはここらで一度BIM関連の知識を整理しておくかと思って2023年の夏にテキストを買って放置しており、昨秋に2級管工事二次を受け終わったら会社の昼休みにすることがなくなったのでこれに手をつけて受けたら受かった。
- 感想など CBTでひねりもなく普通に出題される善良で簡単な試験だった。そもそも私は2006年から現職(サブコンの施工図描く人)なので、日本のBIM元年の前からCAD/BIM界隈を普通に見てきたものですから公式テキストに書いてあることはだいたい知ってた。まあでもこの下駄がなくても、2級は建設業界で非住宅をやってる人なら普通に一般常識で解ける問題ばかりだと思う。
- 免許更新 なし
2.サンプル問題と本試験の比較
私は資格試験を受けるのが趣味です。2017年から現在までかれこれ8年くらい各種試験を受けているので、自分なりの勉強方法もある程度は確立しています。そんな私にとって、資格勉強の王道といえば過去問を解くことです。過去問はいいです。過去問があれば、出題内容を学べるのはもちろんのこと、出題のされ方・正答肢の傾向・緩急のつき方・受験生の揺さぶり方などから試験元の底意地の悪さ(あるいは善良さ)などが読み取れますので、それらの対策も事前にしておけるわけです。善良な試験元にはそれなりに、底意地の悪い試験元には全力の受験テクニックでもって準備をすることで、安心して本試験当日を迎えることができます。過去問さまさまです。
ところがBIM2級では、過去問は公開も販売もされていません。試験元からは公式テキスト(後述)が販売されていますが、これにも演習問題等は未掲載です。手に入るのは「サンプル試験問題」という7ページのPDFだけです。つまり、過去問が手に入らない。これは痛い。一縷の望みでネットを検索してもChatGPTに聞いても、「すごく簡単」「勉強しなくても常識で解ける」みたいな感想しか出てこないし、この試験、本当に情報がない。
ほかに過去問に近いものとして、関連団体がやっている「BIM基礎知識診断テスト」という有料模試みたいなもの?(3300円)があるんですが、「すごく簡単」という先人の言い伝えが正しいならそこまですることもないかなと思って、とりあえずサンプル試験問題だけで戦うことにしました。

で、試験を受け終えた今の私が言えるのは、先人の言い伝えは正しかったということです。サンプル問題には32問載っていますが、本試験は60問です。出題形式はサンプルと全く同じ構成でした。具体的には、
- 設問1〜22は2択の○×(サンプル問題の設問1〜10の形式)
- 設問23〜44は3択(サンプル問題の設問11〜20の形式)
- 設問45〜60は長文の4箇所穴埋め(サンプル問題の設問21〜32の形式。文章題1つあたり4問で、それが4題)
という感じ。同じ問題もけっこうありましたので、試験を受けようという方は素直にサンプル問題だけやっておけばいいんじゃないかと思います。
3.スケジュールと費用
2023年の夏
- 2023年8月3日(木) 何かの拍子にBIM利用技術者試験というのがあることを知り、そのうち受けようと思ってとりあえずテキストを買う。3,960円(税込)。

- 8月8,9,21日 昼休みにテキストを流し読み。だいたい知ってるのでその気になったら読もうと思って放置決定。
2024年末~2025年初
- 2024年11月17日(日) 二級管工事の二次試験を受け終える。
- 11月19日(火)〜 昼休みにやることがなくなったのでBIM2級の受験を決める。この週にテキストを20分読む。
- 11月25日(月)〜 昼休みに40分読む(一週間で、以下同)。
- 12月2日(月)〜 この週は他の読書をしていたので放置。
- 12月9日(月)〜 昼休みに50分読む。
- 12月16日(月)〜 昼休みに85分読む。
- 12月23日(月)〜 昼休みに20分読む。
- 2025年1月6日(月)〜 昼休みに80分読む。ここまででテキスト一周した。
- 1月14日(火)〜 昼休みに110分読む。ここからテキスト二周目。キーワードの用語に蛍光ペンでマーカーしていく。
- 1月20日(月)〜 昼休みに65分読む。マーカー引き終わり。
- 1月25日(土) サンプル問題を解いてみる。簡単だけど解答がついてないので丸つけができなくてイライラする。60分。
- 1月26日(日) サンプル問題も普通に解けたので翌週に受けるかと思って受験を申し込む。7,700円(税込)。
- 1月27日(月)〜 昼休みに暗記した方が良さそうな用語とかをメモしつつテキスト再読。80分。
- 2月1日(土) 喫茶店でサンプル問題2回目解いてみる。60分。問題なさそう。CBTのテストセンターへ行って14:30試験開始、15:00に解答を終える。直後に合格と出て試験結果レポートをもらって終了。webのマイページから結果通知書を入手。総合正解率は98.3%だった。どこか1問間違えたっぽい惜しかった。

まとめると、
勉強開始から合格発表まで
2024年11月19日〜2025年2月1日
2ヶ月16日、10週間5日
総勉強時間
11時間10分(うち9時間10分は会社の昼休み)
トータルでかかった費用
11,660円
印象としては、会社の昼休みに本を読んだだけという感じです。勉強をした手ごたえはありませんでした。
4.教材と勉強方法
教材は、公式テキスト一択です。

私が持ってるのはこれなんですが、今アマゾンを見に行ったら中古しかでなくて、代わりにこの緑のやつが準備中になってました。なんだこれは。
「改訂3版」でなく「BIM BASICⅡ」だから追加なのか?公式にも何の記載もないのでよくわかりませんね。まあいいか。
勉強方法は、昼休みにひたすら読んだだけです。一周めは普通に読んで、2周目はキーワードを拾っていく感じで読みました。具体的には分からないキーワードを蛍光ペンでマークして、本文中のその用語を探してマークしていきました。

時系列のものは年表形式にまとめてメモしたけど、試験にはまったく出なかったのでやる必要はありません。2010年の国交省のBIM宣言だけ覚えてれば充分。
アルファベットの略語ものも分からないのは暗記メモ作ったけど、そもそもメジャーなものは知ってたし、マイナーなものは出ないので、これもやる必要はなかった。そもそも暗記が必要な試験じゃないですこれは。
アウトプットとしては、直前期にサンプル問題を2回やりました。答えがついていなくてイラッとしたので、私の解答を書いておきます。間違えているかもしれないので、自己責任でご参照ください。
BIM利用技術者試験2級サンプル試験問題 私の解答
(合ってるかどうかは分かりません)
1 ○
2 ×
3 ○
4 ○
5 ×
6 ×
7 ×
8 ×
9 ○
10 ×
11 C
12 A
13 A
14 B
15 B
16 B
17 B
18 C
19 C
20 B
21 L
22 G
23 A
24 D
25 C
26 F
27 H
28 K
29 C
30 E
31 L
32 B
(合ってるかどうかは分かりません)
5.CBT試験について
この試験はCBT方式で執り行われます。CBTというのは自分でテストセンターを予約してパソコンで受験するやつで、私は三陸特に続いて2回目でした。
前回とは別のテストセンターで受けてみたんですが、今回のところは新しいビルだけど他に人が全然いなくて居心地悪かったです。前のところは古いビルだけど人がたくさんいて活気があった。まあテストセンターに活気が必要かどうかは置いといて。服の袖をめくったりポケットを裏返したりのカンニングチェックはなかったので、そのへんはテストセンターによるみたいですね。
あと、今回のところはメモ用紙と筆記用具をくれたのですが、メモ用紙は終了後に回収されたので手元に残りませんでした。変なメモを書くとセンターの人に見られて恥ずかしいので、メモ魔の方は気をつけて。
まとめ
試験としては手応えも何もなくて面白みはありませんでしたけれども、テキストからは仕事で使えるそれっぽい用語をたくさん仕入れられたので、受けた甲斐はありました。

というわけで、2025年にBIM利用技術者試験の2級を受けた記録でした。受験を検討されている方の参考になれば幸いです。