一つ前の記事で受験したよと書いていた「テクニカルコミュニケーション技術検定2級 使用情報制作ディレクション試験[DR]」ですが、3月最後の金曜日に発表があって無事に合格してました。おめでとう私。
この試験はあまりにもマイナーで今回の受験者は全国でわずか37人だったため発表前に下手なことを書いて合格を取り消されたりしたら嫌だなと思っていたんですが、もうその心配もなくなったので安心して思うところをかいていきたいと思います。この試験はあまりにもマイナーで2級の情報はほんとに世の中のどこを探しても全然なかったので、これから受ける方の参考になれば幸いです。
もくじ
1.試験の概要
2.教材と勉強方法
2-1.使った教材
2−2.勉強の方針の立て方
2−3.勉強の仕方
2−4.過去問はどこから入手できるか
2−5.受験対策セミナーは受けないといけないのか
3.勉強スケジュールと費用
4.試験当日のこと
5.受けてわかった試験の出題と特徴
5-1. 学科はとにかく範囲が広い
5-2. 実技は仕事
5-3. 結局この試験を御するには何が重要かというと
6.結果発表はいつなのか
1.試験の概要
- 正式名称:テクニカルコミュニケーション技術検定2級使用情報制作ディレクション試験[DR]
- 資格種類:民間資格(主催:一般財団法人テクニカルコミュニケーター協会)
- 試験方式:
- 学科50問(5肢択一の選択式問題、60分間)
- 実技4題(記述式問題、90分間)
- 勉強開始:2025年12月
- 試験の日:2026年2月15日(日)
- 合格発表:2026年3月27日(金)
- 難易度:★⭐︎⭐︎
- 満足度:★★⭐︎
- 受験動機:もともとこれの3級は2018年に趣味で取得済みだったが、去年異動した部署で使用説明を作る機会が増えたのでここらで基本を学んでおこうかと思い趣味で受けてみた。
- 試験元への印象:邪悪さはないが優しさもない。民間資格ならではの試験元優位性というか非公開性がものすごくて、すべてが謎。ブラックボックス試験。
- 免許更新:なし
ちなみにこの試験における「テクニカルコミュニケーション技術」とは主にビジネスで使うエモーショナルではない文章の作成能力(つまりテクニカルライティング)のことで、「使用情報」とか「使用説明」とはいわゆる取扱説明書のような文書(印刷物のほか電子媒体やウェブサイトなども含む)を指します。ですので、試験で試されるのは日本語の文章力がメインです。
3級は一般社会人向けの文法テストみたいなやつで、2級は仕事で使用説明を作る人向け。そして2級にはDRとMPの2種類があって、DRは制作チームに指示する人(ディレクター)向け、MPはディレクターの指示を受けて実際に制作する人(ライター)向けです。私は仕事がディレクション寄りなので今回はDRの方を受けました。
2.教材と勉強方法
2-1.使った教材
私が使った教材は以下3つです。すべて試験元が発行しています。
①トリセツのつくりかた:品質追求編(新編集版)5775円
②製品・サポート情報のつたえかた:コンプライアンスと校閲編(第1版)6050円
①と②は公式の受験参考書(テキスト)2冊です。試験は全てこの中から出題されますので、これがないと始まりません。お値段お高めですが日常業務でも使える内容なのでまあ買って損はないかなという感じ。
③試験概要・技術要素の細目・例題.pdf

③は試験元のサイトから入手できるPDFです。全体の内容と区分、技術要素と細目、ウェイト(出題量)とレベル(難易度)の詳細、例題が載っています。最初は例題目当てでみていましたが、この書類の真骨頂はP4-5の「◆技術のウエイトとレベル」です。個人的には、ここをちゃんと読むのがこの試験を御する唯一の方法だと思います。次項に詳述します。
2−2.勉強の方針の立て方
前述の③書によるとウエイトは問題の数、レベルは問題の難しさのことで、それぞれ高い方から低い順にABCDの4段階がついています。なので試験対策としてはまず、問題数が多い=ウエイトABの項目を押さえるべきであり、ウエイトCDは最悪スルーでもなんとかなりそうだということが読み取れます。

次にレベルですが、これは少なくとも難易度が低い=レベルCDの項目は単純な暗記であろうからめぼしい用語だけ丸暗記すればよく、逆にレベルABは丸暗記ではなく理屈まで押さえる必要がありそうだなと想定しました。

この考えをもとに、③のP5の「技術要素の区分」の表にウエイトとレベルのABCDをマーカーで色分けしたところ、分厚い2冊のテキストのどこがヤマなのかが見えてきました。あとはそこを重点的に勉強すればいいわけです。具体的には、
- 構成
- 表現設計
- 使用情報のための制作基盤
- 制作基盤の運用管理
- 印刷媒体の制作データの管理
- 製品・サポート情報のつたえかた
のあたりがヤマですね。

まあ私はこの方法で方針を立てたんですが、実際に試験を受けてみたらレベルD(=一番難しくない)でも出題のされ方はエグかったので、低レベルでも暗記は気を抜かない方がいいと思います。少なくとも当初考えていた「難易度が低い=レベルCDの項目は単純な暗記であろうからめぼしい用語だけ丸暗記しとこう」という程度では太刀打ちできないような、「あの分厚い教科書のそこを聞いてくんの?鬼じゃん」みたいな重箱の隅を突くような出題が普通にされてました。特にコンプラ系。令和の時代にマイナー法律の施行年なんて昭和みたいな暗記出題されるとは、普通にびっくりした。
2−3.勉強の仕方
勉強期間11週間のうち、最初の7週間は①品質追求編のテキストを読むだけでした。後半4週間でアウトプットとして、③のP6-15までの「◆技術要素の小区分と細目」の余白に暗記項目をメモするということをしていました。あと、②コンプラ編のテキストは試験直前の2週間で詰め込みました。いつ何をしていたかの詳細は後述します。

ちなみにこのアウトプットの手法(プリントの余白への書き込み)は、一級建築士の学科のときに総合資格学院のプレテストの一番最後のまとめページに書き込みして自分用のあんちょこを作るという、総合資格に教えてもらった方法です。このように受験後5年経ってもあそこで学んだことが役に立っているので総合資格のガリ勉のさせ方は本当に汎用性があると思います。あの地獄の日々は無駄ではなかった。ありがとう総合資格。
2−4.過去問はどこから入手できるか
私が知る限り、過去問は公開されていません。試験形式を無料で確認できる唯一の手段は、前述の③「試験概要・技術要素の細目・例題」のPDFだけです。これのP16-19に例題が載っています。本試験の学科は50問とも、これと同じ5択問題でした。実技は4題あるうちの最初の1題がこの例題みたいな工程問題で、試験元サイトの「過去の試験結果」ページを見る限り毎年同じ傾向みたいなので、この例題は事前に押さえておくべきです。
あと、実技試験については試験元のサイトに「実技試験の出題意図」というPDFが過去数回分公開されています。問題そのものが載っているわけではありませんが、こんな感じの出題がされるのねふーん、という感じに心の準備ができると思います。ちなみに私はこの資料の存在を試験後に知りました。知るのが遅かった。
このほかに、試験元のサイトの「合格者の声」を見ると受験対策セミナーというのもあるようです。私は受けていないので推測ですが、これを受ければ例題か過去問?が手に入るものと思います。
2−5.受験対策セミナーは受けないといけないのか
この試験はあまりにも情報がない上に受験料がお高いので、私も問題欲しさにセミナー受講を一瞬考えましたが、セミナーも高額なのでやめました。趣味とはいえそこまで課金する気にはなれなかった。結果的にはセミナーを受講しなくても試験には合格したので、一度本試験を受けてみて残念な結果だった場合に次年度の対策として受講を検討するくらいでいいのではないかと個人的には思います。
3.勉強スケジュールと費用
2025年11月 →勉強なし
- 11/22(土) 異動から2ヶ月たって生活も落ち着いてきたので来年の勉強スケジュールを立てた結果、2月にTC検定2級DRを受けることにした。
- 11/26(水) 公式テキスト2冊を買う(前述の①②)5,775円+6,050円=11,825円。高い。
- 11/28(金) 公式テキストが届く。普通に分厚くて気が滅入る。②コンプラの方は興味がないが、①トリセツの方は面白そう。
2025年12月 勉強時間合計→5時間55分
- 12/1(月) この日から会社の昼休みに①のテキストを読む。20分。
- 12/2(火) 昼休みに本読み15分。受験申し込みをする28,380円。高い。
- 12/3(水) 昼休みに本読み20分。
- 12/4(木) 昼休みに本読み10分。
- 12/5(金) 昼休みに本読み20分。
- 12/8(月) 昼休みに本読み20分。
- 12/9(火) 昼休みに本読み20分。
- 12/10(水) 昼休みに本読み25分。
- 12/11(木) 昼休みに本読み25分。
- 12/15(月) 昼休みに本読み10分。
- 12/16(火) 昼休みに本読み25分。
- 12/17(水) 昼休みに本読み20分。
- 12/18(木) 昼休みに本読み20分。
- 12/19(金) 昼休みに本読み25分。
- 12/22(月) 昼休みに本読み25分。
- 12/23(火) 昼休みに本読み20分。
- 12/24(水) 昼休みに本読み5分。
- 12/25(木) 昼休みに本読み20分。
- 12/26(金) 昼休みに本読み10分。
2026年1月 勉強時間合計→6時間45分
- 1/6(火) 昼休みに本読み15分。年も明けたのでそろそろ真面目に計画を立てるかと思い、帰宅後に試験元から出てる「試験概要・技術要素の細目・例題(前述の③)」の出力紙を熟読して出題傾向を分析、70分。試験範囲が2冊の本の全体で、ウエイトとレベルという概念で重みづけされていると知る。へー。
- 1/7(水) 昼休みに本読み15分。
- 1/8(木) 昼休みに本読み35分。
- 1/9(金) 昼休みに本読み20分。
- 1/12(月) 昼休みに本読み10分。
- 1/13(火) 昼休みに本読み40分。
- 1/14(水) 昼休みに本読み20分。
- 1/15(木) 昼休みに本読み20分。
- 1/16(金) 昼休みに本読み20分。
- 1/19(月) 昼休みに本読み20分。なんかだらだらと本を読んでいるだけなんだがこれで本当に身についてんのか?ボリューム多いし読んだだけで覚えきれている気がしない。しかし勉強好きじゃないししたくない。しかし試験まであと1ヶ月である。やべー。という気分になる。
- 1/20(火) 昼休みに③の例題を初めて解いてみる、30分。実技は施工管理のネットワーク工程表と同じだったのでなんとかなりそう。帰宅後に③の「◆技術要素の小区分と細目」欄の余白に覚えておいた方がいい内容をごりごりとメモし始める。30分。
- 1/21(水) 昼休みに本読み20分。この日で①品質追求編の1周め終わり。
- 1/22(木) 昼休みに本読み25分。①品質追求編の2周め開始。読みつつ③の細目プリントに暗記メモを記入していく。
- 1/23(金) 昼休みに本読み15分。
- 1/26(月) 昼休みに本読み20分。
- 1/29(木) 昼休みに本読み5分。
- 1/30(金) 昼休みに本読み15分。
2026年2月 勉強時間合計→8時間45分
- 2/1(日) 証明写真を撮る1500円。喫茶店で②コンプラ編を初めて開いて一周読んで③にメモる。これはなにをどこまで覚えればいいんだ?沼の気配がする。120分。
- 2/2(月) 昼休みに本読み15分。試験元のサイトで過去の合格率を見てみたら25%とかで、28名中7人合格とかだった。実はこれけっこう難しい試験なんじゃね?やっべー受験料と参考書の元を取るにはちゃんとやらねばと4.1万円支払済みであることを思い出し、ここにきてようやく本気になる。
- 2/4(水) 昼休みに本読み25分。1/20に始めた③細目プリントへのメモ書きの進捗が捗々しくないのでこの日から熱心にスケジュールを立ててメモ書きを再開する。
- 2/5(木) 昼休みに本読み15分。帰りに喫茶店で60分。それにしても①トリセツの作り方を読んでいるとつくづく取説の作り方と建設プロジェクトの回し方には類似性があるので、TCディレクターは文化的な施工管理職なんだなと思う。
- 2/6(金) 昼休みに本読み25分。
- 2/7(土) 喫茶店で90分
- 2/9(月) 昼休みに本読み25分。
- 2/10(火) 昼になにもできなかったので帰りに喫茶店で60分。やると決めたのは私だからやるしかない という気持ちと、勉強したくない無限に遊んでいたい という気持ちのせめぎ合いである。
- 2/13(金) 昼休みに本読み20分。
- 2/15(日) 自宅で60分やって本試験へ。
というわけで、勉強時間は11週間で21時間25分でした。1週平均2時間弱なので、試験勉強としてはたいへんぬるいです。
なんか久しぶりにブログを書いたら全然書き終わらないんですけどなんだこれ。長くなったので続きは別記事にします。