【一級建築士】製図初受験生が7月末(開講直後)までに知っておくとよさそうなこと

一級建築士の学科に合格された方に向けて、去年の私が開講直後に知りたかったようなことを書いてみました。設計製図の試験って専門の用語や隠語が飛び交う独自の世界なので、予備知識を持っていた方が面食らわずに済むと思うからです。というか私は面食らいました。世界のルールは早めに知っておいた方が攻略しやすいです。なお、この記事は総合資格に通っている方向けです。私は総合資格の短期しか知りませんので。

1.製図試験の予備知識

短期と長期

  • 製図試験の受験生は3種類いる。短期、中期、長期。
  • 今年学科試験に受かったみなさんは短期生です。受験番号が5で始まる方。製図試験までの勉強期間は2ヶ月半。
  • 中期と長期は去年までに学科に受かった方。「過年度生」とか「既受験者」とも呼ばれる。長期は2月頃から、中期は5月頃から勉強している。この人たちの受験番号は6で始まる。
  • 都市伝説によると短期は短期専用の合格枠がある(らしい)ので短期同士の戦いとなる。中期長期とは別枠なので、短期生は意識しなくて良い。そもそも向こうは経験時間が年単位で違うので戦いにならない。めっちゃ早くてうまい。

短期には短期の戦い方がある

  • 今日日のインターネットには試験についての情報が溢れているのでつい見ちゃうと思うけど、ああいうのは長期向けと短期向けがごっちゃなので全部を真に受けないようにする。他校情報集めとかオールフリハン(※定規を使わずにフリーハンドで作図すること)とかは長期の人がすることなので、短期の人は気にしなくて良い。
  • つーか短期は学校の課題をこなすだけできついので、余計な情報は見なくてよい。ネット断ちするくらいの方がいい(なのでこんなブログを見ているのはよろしくない)(でも見てくれてありがとうございます)。まずは自分が選んで決めて課金した学校の教えを信じること。
  • 総合資格の課題とシステムは、ずぶの素人でも2ヶ月半で7階建てのビルを設計できるようにきちんと構築されている。高いけど高いだけあってよく出来ている。のでこれだけきちんとやれば土俵に乗れます。余計な情報はかえって足手まといになります。

学校と講師の先生を信じる

  • ので、まずは学校から教わることを毎週積み重ねて咀嚼して身につけていくことだけを考えて生きましょう。
  • 学校は献立と材料とレシピまでは教えてくれるけど、具体的な調理のコツは先生によるので、食べやすい作り方を教わってうまく飲み込めた受講生の勝ちです。
  • 本音を言うと、教え方は先生によって違うのでどの先生につけるかがとても大きい。あと、先生との相性にもよると思います。班は自分で選べないので、運を天(=教務さん)に任せるしかないです。教えるのがうまくて自分と相性がよい先生の班に入れたらとてもラッキーです。その点でいうと私の場合は尊敬できる素晴らしい先生と頼もしさしかないチューターさんに加えて同じ班のメンバーとして目指すべき姿を体現してくれた過年度生の方および各分野のスペシャリストである初受験生たちに恵まれたので、とてつもなくラッキーでした。ありがとう天よ。
  • とにかく、製図の授業についていくのも本試験ストレート合格するのも滅茶苦茶たいへんだけど不可能ではない。たぶん2年目以降続ける方が辛い。ので、腹をくくってあらゆるリソース(会社、お金、時間、家族)をつぎ込んで、この2カ月半は製図のためだけに生きた方が良いです。きみも初年度枠で合格しようぜ。人生変わるぜ。

2.本試験までの流れ、あるいはあなたの身にこれから2カ月半で起きること

※これはあくまでも「私が考える最強のストレート合格プラン」なので、あなたはあなたの先生の教えを優先させてくださいね!

夏休み講座まで

  • 座学で知識を暗記する。
  • 作図の仕方を暗記&2.5時間で描けるようにする。
  • 読み取りの仕方をマスターする。
  • 記述の文型の型を知る。

模試1まで

  • エスキスの仕方を覚える。
  • 記述の型とキーワードを暗記する(音声学習がおすすめ)。
  • 自力で6.5時間戦えるようにする(模試1はランクⅢ、Ⅳを回避するのが目標)(プランは下手くそでよい)。
  • チェックの仕方を覚える。

模試2まで

  • 毎回の課題でエスキスの手持ちパターンを増やしていく。
  • 交換添削でどういう図面と記述が見やすくて見づらいかを知る(採点官に好かれる答案とは)。
  • 自分や他の人のミスを知って二度と同じ間違いはしない(ランクⅢ、Ⅳになるミスを知る)。
  • ランクⅠになる書き込みをマスターする(うまい人のやり方を真似する)。
  • 減点されない図面の書き方を身につける。
  • 加点される記述の書き方を身につける。
  • 6.5時間の時間配分を構築する(記述と作図どちらを先にやるか、エスキスに時間がかかった場合の対処法、トイレと食事のタイミング)。
  • A2製図板の上での紙とお道具の取り回し方法を構築する(製図はお作法)(茶道と同じ)。

直前期

  • 教科書をおさらいする。
  • エスキス左をもう一度やる(古→新)。
  • 記述をもう一度やる(新→古)。
  • 神社に行く(神頼みは絶対に大事)。

前日

  • シャーペンの芯を入れ替える。
  • 製図版を磨く。
  • さっさと眠る。

3.その他

製図本試験ってどういう感じなのか知りたい方へ、イメトレにお使いください↓

私が使っていた製図道具はこれです↓

以上、初受験生の方のご参考になれば幸いです。

投稿者:

たかは志

建築設備士・一級建築士ブロガーで、サブコンのCADの人です。好きなダクトは給気ダクト。 一級建築士の戦績はR2学科独学74点不合格→2020秋から総合資格に通学→R3学科97点でそのまま製図ストレート合格しました。 ストレングスファインダーのトップ5は学習欲、収集心、責任感、内省、親密性です。よろしくお願いします。