ここまでのまとめ(2022年2月) 

なんかいろいろなことが怒涛のように押し寄せてきている2月です。まず濃厚接触者(仮)となりPCR検査を受けたら陰性で、保健所からは濃厚接触者ではないが10日間自宅待機しろと言われまして、まあ昨今の情勢を鑑みても妥当だなと納得してテレワークを2週間ばかりこなしていたんですが、そうしたら自宅アパート隣地のビル建築現場がコンクリート杭(オールケーシング工法)の杭頭処理すなわちコンクリ斫りフェーズに突入したためテレワどころではなくなり会社に戻ったりしています。私は建設業界の人間だからまあある程度の工事騒音くらいは目をつぶるけれども、斫りはさすがにちょっと無理。ちなみに隣地現場の山留めは親杭横矢板壁だったので、私のアパートの地盤もたいして地下水は多くなさそうとわかってちょっと安心しました。一級建築士を受けたおかげで街中の工事現場を覗くのが楽しいです。テレワに関しては昨秋にメインマシンをデスクトップからモバイルワークステーションに変えてもらったのでテレワをするのもやめるのもそこまで大変ではなく、風の時代みを感じます。それと並行して春からの内示が出たので部屋探しなどをしていたら横から新たなファクターが発生したのでとりあえず内示を秋まで保留してもらって両者を天秤にかけつつ現在に至ります。「一級建築士をとると人生が変わる」という格言はどうやら本当で、10年単位で停滞していた私の人生もここにきていよいよ動き出しつつあるようです。滞るよりはよほどいいし、これもご縁なので行けるところまで行ってみようと思っている。

というわけで温故知新というか、時間ができたいまのうちにちょっとこれまでのことを振り返っておこうかなと思います。これまでのことというのは、私のここ数年の資格試験受験遍歴のことです。

手元の記録によると、私の資格試験にまみれた生活は2017年4月から始まりました。それから2021年12月までの4年8ヶ月の間に、9つの資格などを取りました。そうだったのか。以下、何をなぜ受けてどうだったのかの詳細を綴ります。

もくじ
1.消防設備士(甲種1類)
2.空調衛生工学会設備士(空調、衛生)
3.TC技術検定3級 (テクニカルライティング試験)
4.建築設備士
5.消防設備士(甲種2類)
6.二級建築士
7.放送大学(文学・芸術・武道にみる日本文化('19))
8.ルームスタイリスト(2級)
9.一級建築士

1.消防設備士(甲種1類)

  • 資格種類 国家資格(消防法)
  • 勉強開始 2017年4月
  • 試験の日 2017年7月
  • 合格発表 2017年8月
  • 難易度  ★★☆
  • 満足度  ★★★
  • 受験動機 記念すべき一発目、私の受験生活はここから始まりました。もとをただせば設備の仕事を始めて10年経つのに設備のことがさっぱりわかっていない自らに危機感を覚え、10年先も設備の仕事を続けるならばこの辺できっちりと理屈を学んでおく必要があるのではないかと思い立って会社の推奨資格リストを眺めていたところ、消防設備士というのだと私にも受験資格があって(工業高校の教員免許)、手頃そうだったのでとりあえず一番スタンダードな1類というのを受けてみたら受かった。
  • 感想など 設備系の資格をまともに勉強したのが初めてだったので、とにもかくにも勝手がわからず難しくて大変だった。特に法律(消防法)を勉強するのが人生初で手強くて、当時の自分史上で最高に勉強した。でもまあ最初にこれを取ったおかげで消火設備が得意科目になり、以降の設備系資格を取るハードルがだいぶ下がった感はあります。1類はスプリンクラーとか消火栓とかの水系消火設備です。
  • 免許更新 あり(免許交付後の最初の4/1から2年以内、以降最後の講習を受けた日以降の最初の4/1から5年以内)。私は前回2019年10月に受講したので、次は2020/4/1から5年以内つまり2025/3/31までに受ける。

2.空調衛生工学会設備士(空調、衛生)

  • 資格種類 民間資格(公益社団法人空気調和・衛生工学会)
  • 勉強開始 2017年4月
  • 試験の日 2017年11月
  • 合格発表 2018年2月
  • 難易度  ★★☆
  • 満足度  ★★☆
  • 受験動機 設備の仕事を始めて10年経つのに設備のことがさっぱりわかっていない自らに危機感を覚え、10年先も設備の仕事を続けるならばこの辺できっちりと理屈を学んでおく必要があるのではないかと思い立って(つまり消防甲1と同じ動機で)、とりあえず設備屋さんの登竜門である学会設備士を受けてみたら受かった。
  • 感想など 学会設備士は土曜日に空調、日曜日に衛生と、土日二日間に渡って試験が行われます。ので、週末が普通に潰れるので疲れます。あと、試験時間が長い分だけ微に入り細に入り細かい数字とかを問われるので暗記量が膨大です。とはいえ過去問だけやっていれば受かるしひねった新傾向もないし、設備の基本を広く浅く網羅できるので登竜門としてよい資格だと思います。設備の若者は普通に受けておくのが無難です。
  • 免許更新 なし

3.TC技術検定3 (テクニカルライティング試験)

  • 資格種類 民間資格(一般財団法人テクニカルコミュニケーター協会)
  • 勉強開始 2017年12月
  • 試験の日 2018年2月
  • 合格発表 2018年3月
  • 難易度  ★☆☆
  • 満足度  ★★☆
  • 受験動機 テクニカルライティングというのは実用文(取り扱い説明書とか議事録とか報告書とか、エモーショナルでない文のこと)を書くことなんですが、私は仕事でマニュアルとかプレゼン資料をよく作るので表記ルールに則った作文ができるようになりたいなと思って勉強してみたら受かった。
  • 感想など 試験自体はものすごく簡単なので、特に勉強する必要はない感じです。資格はともかく、これのテキストである「日本語スタイルガイド」の使い勝手が良くていまだに仕事で多用するので、それだけでも勉強した甲斐はあったなと思っています。これと記者ハンドブックだけあれば、なにを作文するのも怖くない。
  • 免許更新 なし

4.建築設備士

  • 資格種類 国家資格(建築士法)
  • 勉強開始 2018年4月
  • 一次試験 2018年6月
  • 二次試験 2018年8月
  • 合格発表 2018年11月
  • 難易度  ★★☆
  • 満足度  ★★☆
  • 受験動機 学会設備士を取ったら建築設備士の受験資格がもらえたので受けてみたら受かった。
  • 感想など ここからいよいよ公益財団法人建築技術教育普及センターさまの試験に突入。建築設備士の一次試験は3科目ありますが、「建築設備」については学会設備士よりも細かいところを突っ込まれないので楽勝。たぶん学会設備士の方が難しいと思う。ただし「建築一般知識」と「建築法規」はこれが初だったので、それなりにガリ勉が必要でした。けどまあ過去問だけやったら受かりました。学会設備士が取れた人なら一次はいけると思うし、何なら設備の出題範囲がかぶっているので短い期間で連続して受けた方がいいと思う。そして二次試験は設備設計図を描くんですが、普段から設備設計図を見慣れているひとなら講習会に行けば受かると思います。製図は空調・衛生・電気からの選択制で、私は空調を選びました。これで勉強したおかげで熱源フロー図が読み書きできるようになり、その後仕事でも大いに自信がつきました。ただしこの試験、最近仕組みが変わったそうなので最近のことは分からない。いずれにしても建築士試験ではないので製図は製図板も使わないし、ハードルは低いです。
  • 免許更新 なし

5.消防設備士(甲種2類)

  • 資格種類 国家資格(消防法)
  • 勉強開始 2019年1月
  • 試験の日 2019年2月
  • 合格発表 2019年3月
  • 難易度  ★☆☆
  • 満足度  ★☆☆
  • 受験動機 消防設備士の甲種には1類〜5類までの5種類がありまして、私は先に1類を取ったために免許更新の講習会に行かなければならないわけですが、その講習会は1〜3類までが共通なんです。ですから2類と3類は持ってても手間は変わらないなと思ってとりあえず2類を受けたら受かりました。3類もそのうち受ける予定。4類と5類は講習会が別日でめんどくさいので受けるかどうかはわからない。
  • 感想など 2類は1類よりも範囲が狭いので楽ちん。こんなに気軽に国家資格がもらえていいのかという感じ。2類は油火災用の泡消火設備です。
  • 免許更新 あり(免許交付後2年以内、以降5年以内)

6.二級建築士

  • 資格種類 国家資格(建築士法)
  • 勉強開始 2019年2月
  • 一次試験 2019年7月
  • 二次試験(1回目)2019年9月
  • 二次試験(2回目)2021年9月
  • 合格発表 2021年12月
  • 難易度  ★★☆
  • 満足度  ★☆☆
  • 受験動機 建築設備士を取ったら二級建築士の受験資格がもらえたので受けてみた。
  • 感想など 公益財団法人建築技術教育普及センターさまの試験二つ目。一次試験の学科は普通に独学でいけた。建築設備士が取れる人なら過去問だけですんなりいけると思う。一方で、二次試験の木造製図は手強かった。私は普段仕事で非木造建築しかしていないので、最初から3年に一度のRC造の年を狙うべきだった。結局RC造の年に2回目を受けて受かった。終わってみれば、一級のための模試だったな、という感じ。
  • 免許更新 なし(未登録のため)

7.放送大学(文学・芸術・武道にみる日本文化('19)

  • 資格種類 通信制大学の科目履修(2単位)
  • 勉強開始 2019年4月
  • 試験の日 2019年7月
  • 合格発表 2019年8月
  • 難易度  ★☆☆
  • 満足度  ★★☆
  • 受験動機 設備の勉強ばかりしていた反動で文系の勉強がしたくなって受けてみた。
  • 感想など 面白かった。特に万葉集と風姿花伝。放送大学は時間があるときに片っ端からいろいろ履修してみたい。たぶん老後にやる。講義自体は履修登録しなくても誰でも見られるので、普通にテレビ放送を見るだけでも楽しくて今でもたまに見ている。 見たい場合はBS231と232にチャンネルを合わせてください。講義はテレビ視聴ですが単位認定試験は大学で受けるし学生証(物理的なカード)も貰えるので、学生気分になれたのも楽しかった(ただし科目履修では学割は使えません)。あと、ここで日本史を通史でがっとおさらいしていたのが一級建築士の計画の歴史的建築作品暗記に役立った気がしないでもない。全ての勉強はつながっている。
  • 免許更新 なし

8.ルームスタイリスト(2級)

  • 資格種類 民間資格(特定非営利活動法人ハウスキーピング協会)
  • 講習受講 2019年11月
  • 難易度  ★☆☆
  • 満足度  ★☆☆
  • 受験動機 建築設備士とか二級建築士とか重たいのばっかりで疲れたので、気分転換を兼ねて一日で取れるという軽い資格を受けてみたくなった。
  • 感想など これは整理収納アドバイザーとかとおなじ協会がやっているんですが、いわゆる資格ビジネスなので金を払えば誰でも取れるし内容もだいたい知ってたし講師も受講生も女ばかりだしで、わざわざ金を払ってまで取る意味は私には全くなかった。こういう世界があるんだなという社会勉強にはなった。
  • 免許更新 なし

9.一級建築士

  • 資格種類 国家資格(建築士法)
  • 勉強開始 2019年12月
  • 一次試験(1回目)2020年7月
  • 一次試験(2回目)2021年7月
  • 二次試験 2021年10月
  • 合格発表 2021年12月
  • 難易度  ★★★★★★★★★★
  • 満足度  ★★★★★★★★★★
  • 受験動機 建築設備士を取ったら一級建築士の受験資格がもらえたので受けてみた。
  • 感想など 公益財団法人建築技術教育普及センターさまの試験三つ目。これまでに述べてきた資格とは段違い。二級建築士とも段違い。範囲も広いし受かるためには過去問以外の受験テクニックが必要だし何よりも運がいる。やっている間は地獄を見ましたが、やればやっただけ結果が返ってくるし、終わってみればすべてが楽しかった。
  • 免許更新 建築士事務所に所属していれば、3年ごとにあり(私は2022年11月にならないと実務経験が満ちないので、まずはそこまで働いて免許を申請するところから)。

まとめ

そして私の資格試験にまみれた生活を図にしたのがこちら。

私の2017年から2021年における資格試験の受験遍歴

改めて振り返ると、だいたい常になんらかの勉強をしていたことがわかります。主観による非拘束期間(勉強せず、結果待ちのもやもやもないストレスフリーな期間)は2021年までの5年間で6ヶ月でした。はー。よくやりますねえ。そりゃあ同僚にまぐろ扱い(=止まったらしぬ)されるのもやむを得ない。そして現在、なにもしていない期間がそろそろ2ヶ月を過ぎようとしており、そろそろ何かをしたくなってきています。今年はなにをしようかなあ。

投稿者:

たかは志

建築設備士・一級建築士ブロガーで、サブコンのCADの人です。好きなダクトは給気ダクト。 一級建築士の戦績はR2学科独学74点不合格→2020秋から総合資格に通学→R3学科97点でそのまま製図ストレート合格しました。 ストレングスファインダーのトップ5は学習欲、収集心、責任感、内省、親密性です。よろしくお願いします。