5.受けてわかった本試験の出題傾向
こうして改めて試験当日の流れを書き起こしてみると、やはりこの試験の特筆すべきところは過去問どころか問題数すら非公開なところだよなーと思います。受験人数も少ないから問題集も市販されていないし、ネット検索しても口コミすら出てこないので対策のしようがない。特に
- 出題数
- 合格基準点
がどこにも書いてないのが痛い。試験時間は事前にわかるけど何問出るのかわからないのでこれが長いのか短いのかわからないし、合格基準点がないからどの程度の粒度で準備していけばいいかも判断しようがない。いくら民間試験とはいえこれはあんまりだよなあ。
と私は試験前に思っていたので、私が受けた2026年の試験ではどうだったかをインターネットに放流しておきます。
5-1.学科試験の出題傾向
問題数は全50問でした。そのうち、ディレクション系が問1〜34の34問、コンプライアンス系が問35〜50の16問。内訳は「試験概要・技術要素の細目・例題」の「ウェイト」通りだったと思います。50問なので、各科目の出題数は以下が目安です。
- ウエイトA 7〜8問
- ウエイトB 3〜4問
- ウエイトC 1問くらい
- ウエイトD 1問くらい
これからすると、ウエイトCDは最悪捨てても土俵には乗れそうですね。なお、出題形式は最初から最後まで綺麗な5肢択一でした。変なひっかけ形式はなし。
で、この50問を1時間で解くので、1問に割ける時間は60秒×60分÷50問=72秒=1分12秒しかありません。これは短い。他の試験だと、例えば造園施工管理なんかは40問を2時間10分なので1問あたり195秒=3分15秒です。それにくらべてこのTCDRの圧倒的な短さ!そのうえ1問に選択肢が5肢もあるから、1肢にかけられる時間は72秒÷5肢=14.4秒しかないんですよね。14秒で正誤を判断していくのを5肢×50問=250回も繰り返すんですから、そりゃー過酷だわこの学科試験。問題の質ではなく量でぶん殴ってくるタイプ。
しかもこれが試験当日にならないと分からないのだから、ここの試験元は受験生に優しくないですね。出題内容は素直だけど、試験の運営方法には悪意を感じます(意図してか意図せずかはわからないけど)(マイナー試験だし、無知ゆえの悪意という感じはする)(一級建築士のような、受験生を引っ掛けていかに落とすかに心血を注いでるような底意地の悪さではない)(しかし無知だからといって看過できる類のものでもない)。私もそこそこな数の資格試験を受けてきましたけど、なかなか他にないタイプの試験ではあると思います。
で、私も学科の試験中にこれに気づいて、「なんか解いても解いても終わんないし時間が全然足りないな⁈」と後半は大焦りで解答しました。それでも私は資格試験受験が趣味なので場数を踏んでおりますからぶっつけでもなんとかなりましたが、試験慣れしていなければ時間配分をミスって時間切れとなる方もいそうですね。
というわけで、これから受ける方にはぜひ「学科は時間の余裕がない」という事実をお伝えしたいです。
5-2.実技試験の出題傾向
学科に比べると実技はそこそこ普通でした。全部で4題で、それぞれ「最初に状況が説明されて、それについて数問出題されるのに手書きで記述する」という内容でした。解答量のボリュームは一題あたりA4で1ページだった気が。
なお、大まかな内容は試験元サイトの「試験結果」>「某年冬 2級試験の実技試験の出題意図(PDF)」に記載があるので、試験を受ける方は事前に目を通しておくとイメージがつきやすいと思います。
2026年の課題1は「webと紙に分岐する工程」で、例題よりは複雑だけど四則演算するだけなので難しくはなかったです。工程をちゃんと図に書き起こすのが間違えないポイントでしょうか。正しいネットワーク図の作図を求められるわけではないので、自分なりに理解できる書き方で十分です。例題を理解しておけば十分対策できると思いますが、苦手な方は建築設備士とか各種の施工管理技士とかに出てくるネットワーク工程問題をやってクリティカルパスとかフリーフロートとかの概念を脳にインストールされるといいと思います。

課題2〜4は工程計算ではなく作文系。TC試験の醍醐味のところです。課題2は「取材内容の分類」、課題3は「実務(MP)チームへの修正依頼&客先への質問の書き方」、課題4は「調査結果の比較表まとめ」でした。この辺はなんかすごく普通に仕事でやっている内容をそのまま書くだけなので、試験を受けているというよりは仕事をしている気分になりました。こんなの何を基準に採点するんだろう?というのがとにかく謎。ほんとにごく普通の仕事の業務内容なので、実務者の方なら特に事前勉強とかはいらないと思います。
で、実技は1時間30分で4問なので、1問あたりにかけられる時間は22分くらいです。学科よりは長いけど、これはこれで考えたことを鉛筆で手書きする必要があるので、キーボードや音声入力に慣れた現代社会人には慣れない手書きに苦戦する人がいるかもしれません。私は常日頃からクアデルノに手書きで毎週30〜50ページくらいの仕事のメモを取っているので、普通に対応できました。ありがとうクアデルノ。クアデルノというのは富士通が出している電子ペーパーです。メモ魔の自覚がある方には特におすすめ。その昔ポメラとかにハマっていたタイプの文房具おたくやガジェットおたくの方も好きだと思う。クアデルノで可愛くないのはお値段だけで、それ以外はもうどこを切り取ってもかわいい優秀な子です。

話が逸れました。恐らくですけど、建築士なんかとは違ってこの試験は受験者数がとても少ないので、文字は丁寧に読みやすく書いた方が採点官に対する心象が上がるのではないかと想像します。字が汚い方はペン字練習帳とかをやっておくといいのかも。あと、漢字を書けないと幼い印象を与えてしまうので、その辺も留意したいところですかね。
まとめると、実技のコツは「社会人として当たり前の内容を先方に伝わるように読みやすい字で時間内に書く」というところかと思います。学科よりは実技の方が素直でかわいいです。