【消防設備士甲種3類】合格したので所感まとめその2:勉強方法関係

8.勉強方法と暗記のポイント

水系の1類や泡消火の2類と比べると、3類のガス消火は消火剤の数が多いくせに名前は似てるし数字が細かいしで手強かったです。よほど効率よく覚えていかないと落ちます(実際に最初は落ちました)。二回目にやっていた勉強方法をメモしておきます。


筆記(法令)

法令は普通に、飛行機と車と電気火気通信と指定可燃物に分けてそのまま覚える。初田製作所のカタログの資料ページが便利です。

  1. オレンジ本をやる。
  2. 初田製作所のカタログの法令早見表をコピーしてマーカーしてトイレに貼って暗記。
初田カタログのコピーにマーカーした様子

筆記(構造・機能及び工事・整備)

3類の手強いところが凝縮されてるのがここ。

  1. オレンジ本をやる。
  2. 更新講習テキストを見る。
  3. 青本をやる。

暗記項目は普通にいつものように無印メモパッドに書いてトイレに貼る。とはいえ細かい数値はそれでは覚えきれないので、とにかく手で書いて覚えるという昭和のやり方で御しました。具体的にはクアデルノで暗記シートを作って、毎日1回の写経を自らに課しました。それでもどうしても手が止まる所は語呂合わせを作ってむりやり飲み込む。

クアデルノの暗記シートというのはこれです。

クアデルノの暗記シート。緑の部分はクアデルノの暗記モードで隠れます。

不活性ガス消火剤の全域放出方式の消火剤の量は、この表を何も見ないで書けるようになるまで覚えました。CO2の防護対象物は「通信メキプラ通信機器室・綿花類~・材加工品~・合成樹脂類~)」、窒素は「ゼロコイム(0.516)」で語呂合わせて無理やり暗記しました。他の数字は手で書いて暗記。

緑色の部分を全部覚えます。

ハロゲン化物のハロン系の消火剤量はこれです。防護対象物は「通勤電車多量の火気器室・発機~・自動の修理~・多量の火気~)」、指定可燃物は「カキプラ燃性固体~・材加工品~・合成樹脂類~)」。ハロン1301の消火剤量は「おっさんに通報(0.32、2.4)、霊魂にサンキュー(0.52、3.9)」。フロン系は「霊魂にゴーゴーおはよー(0.52、0.55、0.84)」、第3種粉末は「ゼロサム27(0.36、2.7)」で覚えました。語呂合わせが無理やりでも思い出せればいいのです。表の中で1か所でも埋まると他の数字も連動して思い出せる気がします。

クアデルノを暗記モードにするとこうなります 毎日書いてるとそのうち手が勝手に覚えます

この辺の細かい数字を覚えてないと製図にも響くので避けて通れないのが3類の絶望的なところですね。

ちなみに、クアデルノというのは富士通のとてもナイスな電子ペーパーです。私は去年の3月から愛用しています。仕事のメモからスケジュール管理から資格勉強までもうこれがないと生きていけない。クアデルノめっちゃ便利なので、特に手書き派のメモ魔の人は買った方がいい。


実技(鑑別等)

私は現場を知らないペーパー資格者なので、ここが苦手です。実物の形なんてほとんど見たことないんですけど、ここを疎かにしたおかげで前回は落ちたので、今回はひたすら写真を眺めました。

  1. オレンジ本をやる。
  2. 青本をやる。
  3. 消防予第 210号〜のPDFを昼休みに弁当を食べながら見る。
  4. 運を天に祈る(鑑別だけは何が出題されるか神のみぞ知るなので、消防設備の現場を知らない者にとってはどうにも対策のしようがない)(ので、管工事寄りの知っているモノの図や写真が出ますようにと祈るしかない)。

実技(製図)

  1. 青本の製図のページをPDFにする。
  2. PDFをクアデルノに入れる。
  3. クアデルノで書き込みつつ解く。

製図は何回もやりたいから問題集に直接書き込みたくないと思ってクアデルノで電子化しました。

青本をPDF化してクアデルノに取り込んだ様子。あとはクアデルノにゴリゴリと書き込みます。

図面描くのは単線だし楽勝なんだけど、製図も結局は消火剤の量とかを覚えてるかどうかが肝心なので、筆記の暗記を疎かにしないことが重要なんじゃないですかね。


暗記のポイント

  • 消火剤の種類
    • 不活性ガス(CO2、N2、IG-55、IG-541)
    • ハロゲン化物(ハロン2402、1211、1301/HFC-23、HFC-227ea、FK-5-1-12)
    • 粉末(第1種〜第4種)
  • 防火対象物
  • 設備の構成(全域放出方式・局所放出方式・移動式)
  • 必要消火剤量
  • 防護区画まわり→感知器、手動起動装置(操作箱)、放出表示灯、注意銘板、標識板、ダンパー復旧弁箱、スピーカー、噴射ヘッド、避圧ダンパー、ピストンレリーザダンパーとか。
  • ボンベ庫まわり→制御盤、起動用ガス容器、ガス貯蔵容器、粉末貯蔵タンク、加圧用ガス容器とか。

3類は消火剤の種類が多くて絶望的な気分になりますが、ここに至った歴史的経緯を知っておくと暗記しやすくなるかもしれません。そもそも昔からあったハロン消火剤(旧ガス)は生産全廃になって、ハロン代替消火剤(=新ガス)が開発された。新ガスには2種類あって、それが不活性ガス(=イナートガス)系とハロゲン化物(=ハロカーボン)系。このうちハロカーボン系としては従来からのハロンであるハロン1301とかが使われていたけど、オゾン層を破壊するので生産禁止になったので新ハロカーボン系としてフロン系のHFC-とかが出てきた という流れがあって、これと粉末消火剤を合わせたのが3類の範囲ということです。たぶん。


以上、2023年7月に受けた消防設備士甲種3類試験についての趣味の記録でした。これから受験される方の参考になれば幸いです。

投稿者:

たかは志

建築設備士の一級建築士で、サブコンのCADの人です。好きなダクトは給気ダクト。 /一級建築士の戦績はR2学科独学74点不合格→2020秋から総合資格に通学→R3学科97点でそのまま製図ストレート合格しました。 /ストレングスファインダーのトップ5は学習欲、収集心、責任感、内省、親密性です。 /当ブログ内のAmazonと楽天へのリンクはアフィリエイト広告です。ここから購入していただくと私に数円~数十円の広告報酬が発生しますが、この収益はサーバー代の一部に充当させていただいております。私はそれよりもはるかに高額なサーバー代を払っているのでブログ運営は赤字です。ご安心ください。